大日本山岳部:「睨むんですプレイバック : 届け、覚悟の九条上申書!」
たった今、新風舎の僕の担当者である石塚さんに再見積もり依頼のメールを送ってきました。メール?いや、これはメールなどという生易しいものではありません。僕の本心が詰まった覚悟の上申書です!
この中に書かれた九つの訴え(要望)全てがあまりにも高すぎる定価をどうにかして下げたいことへと向かっています。
気分は、かげ腹をして己の気持ちを伝える家老の気持ちです。
(かげ腹とは…愚行を働く殿様に対して、家臣が覚悟を決めて切腹をしたあとに腹にさらしをまいて瀕死の状態で愚殿の前に行き、自分の訴えを伝えそのまま絶命するという文字通り死と引き換えの命がけの奉公のことである!
太田出版「アストロ球団」ワイド版第5巻 伊集院大門の壮絶なる死が封入された第85話「血のわび状」よ� �抜粋。
そして実在の歴史でも織田信長の重臣、平手政秀がうつけものと呼ばれていた若き日の信長を諌めるために1553年、これに近い形で死と引き換えの訴えをし、その結果信長は天下布武へと向かって走り出したのだ!このことは信長の野望マニアの間では有名)
この上申書の中には強引なものや攻撃的な言葉も含まれています。
しかしこの書を読むことによって新風舎の人から怒られても嫌われても何の悔いもありません。僕は自分の本心を書きました。
これが新風舎の、そして石塚さんの心に届かなければこの地に思い残すことはありません。僕は新たなる戦場を探して出版界というサバンナを疾走するだけです。
そしてもしもこの訴えが届き新たなる見積もりが出るのならば僕の全知能をフル回転させて納得� ��きる金額に定価を下げた上で契約書にサイン、再び出版に向けて全力で突っ走ります!
それではその九条上申書の全てを一字一句余すことなく原文ママでお送りします!
「こんにちは!安西直紀です!」
石塚さんこんにちは!
この前はカラーの値段を教えて下さってありがとうございました。
その上でこれまでに見せてもらった見積もりと共に、カラーの値段の情報を含め考えを重ね、
もう一度出してもらいたい見積もりと、出版に向かっての質問、要望をここにまとめました。
それではお願いします!
減量モードに入る
1、この前も話しましたが見積もりの内訳を克明に教えて下さい。(何にいくらかかるのか、印刷費、編集費、デザイン費、広告費など)
2、「睨むんです」のサイズはA5変型版となっていますが、例えば通常のA5型だとA5変型版よりも安いのでしょうか?
そして出版する場合の最も安いサイズというのはどのくらいの大きさなのでしょうか?
教えて下さい。
3、同じく「睨むんです」に使用される紙はなんという紙でしょうか?(石塚さんのメールでは「画王」という紙を使用する予定だったが予算に応じて変更するといっていましたよね?)
そして使用可能な値段の安い紙ではどのようなものがあるのでしょうか?教えて下さい。(もちろん「睨むんです」のウリは写真なので写真が使用できる紙質で、です。)
また、次の打ち合わせの時に使用予定の紙の現物を見せて下さい。(幾案かある場合はその全てを見せて下さい。)
4、今回依頼する見積もりでは前回出たページ数160ページの他に128ページと96ページの場合の見積もりも出して下さい。
5、僕は出版費用に180万〜240万を払うことになっていますが、新風舎は「睨むんです」の出版費用のうちいくらを負担してくれているのでしょうか?
1度目の打ち合わせでもらったプリントの「共同出版のメリット」という部分にも「著者と出版者との共同出資」という言葉が共同出版のメリットのひとつとして書かれています。
新風社が「睨むんです」出版に共同出資してくれている詳しい金額を教えて下さい。(何にいくら出資しているのかも細かく教えて下さい。)
6、僕は頭の中で自分の本を定価880円で売りたいとずっと考えていました。安く売ってその分多くの人に読んでもらおう、と思っていたからです。
定価880円の場合だと僕はどのくらいの負担額になりますか?それと同様に定価1200円、1500円、1800円の場合の負担額も教えて下さい。 場合によっては僕の負担額のみが上がる見積もりでも構いません。数字を教えて下さい。
ここで、iはBen -WAボールを買うことができますか?
7、現在、予定発行部数は500部ですが、これを例えば1000部に増やしてもらい、かわりに定価を安くしてもらうということなどはできないでしょうか?
作家としては何も実績のない自分ですが、石塚さんにも見せたように僕には高校時代に学校の廊下で作った紙製の横断幕でスポーツ新聞の一面を奪取したという、一般の作家には無い行動力があります。その行動力を「睨むんです」販売に注ぎ込めば普通の無名新人作家が500部売るところを1000部売ることも十分可能だと思います。
また、出版されたら無料でもらえることになっている50冊もいりません。全て売りましょう!そのかわり定価を安くして下さい。
8、広告戦略:毎日新聞(全国版)・連合
雑誌「ダ・ヴィンチ」
と出版企画書にありましたがどのくらいの大きさの広告なのでしょうか?これにしても石塚さんの話しでは数万円の費用がかかるわけですからどのくらいの扱いか知りたいです。(石塚さんも数万円の買い物をする場合は現物がどんなものかは確認しますよね?それと同じことです。)
たとえ全国版の新聞に載っても小さい字でタイトルの「睨むんです」しか載らないくらいなら僕自身が足を使って行動していくほうがよっぽど広告効果があると思います。
そういうことをしていく上での僕自身のビジョン、そして行動戦略を明確にする意味でもどのくらいの大きさで広告を載せてくれるのかを知る、これは重要なことです。
そして場合によってはこの広告費を削り、定価を少しでも押さえることが出来れば、と考えています。
それに伴い、これまでの共同出版で僕と同じくらいの評価(部数など)で出版された人の広告を次回の打ち合わせの際に見積書とともに実際に見せて下さい。
9、「1年以内に完売した場合は必ず増刷します。」とありますが過去24年間、約4000冊出版された新風社の共同出版で出版された本の中でどのくらいが1年以内に完売し、増刷されてているのでしょうか?
これも新風舎が共同出版本にどのくらいの営業活動をしてくれているのかの基準になりますし、自分自身のモチベーションをあげるためにも重要なデータです。
表示は何冊でも%(パーセント)でも構いません。教えて下さい。(もちろん約何冊、約何%で構いません)
医療業務が好きな人
以上、要望ばかりになってしまいましたが、ここに書かれた全てのものが、150万を超えるお金を託す僕には知る権利がある質問だと思います。
だからこそ石塚さんが前に僕にメールで送ってくれた「これからも遠慮なく要望、質問などしてください!」という言葉に甘えるかたちで書かせてもらいました。
読んでいて分かったかもしれませんが、今ここに書いたことの多くが、前回の打ち合わせで一番の焦点になっていた定価2500円という値段をどうにかして下げたい、ということに通じます。
前回の打ち合わせの際の石塚さんの話しから考えるに新風舎と僕との間には2500円という値段に対しての考え方の開きがあります。
つまり一冊の本に対して、2500円するというお金の価値観があまりにも違うということです。
石塚さんは2500円ほどする本はたくさんある、とおっしゃていましたがその時見せてもらった本の全ては僕の(出す予定の)本よりもサイズが大きく、そしてそのどれもがカラーでした。僕の本「睨むんです」はモノクロです。
では「睨むんです」がカラーならばどうでしょう?4000円でも本の値段としては妥当でしょうか?
石塚さんが初めての打ち合わせで僕に渡してくれた「新風社の共同出版」というプリントがありましたが、そこには共同出版する本について「小さく産んで大きく育てます。」とありました。
地球の歩き方と同サイズという決して大きくないサイズの160ページの本に、2500円ないしは4000円の定価がつくというのは「小さく産んで大きく育てる」という新風社のモットーに矛盾するものではないでしょうか?
もちろん僕のまわりの人にも定価が2500円ということを話しましたが、そのことを聞いた人は一様に
「(本の値段が)高い!」と言うか、
「(少し沈黙があったあとに驚いた口調で)…えっ?」
というのが第一声でした。
「安い!」とか、
「妥当な値段だね」
という人はただの1人もいませんでした。
はっきりいって当然だと思います。
この値段を高いと思うのが僕だけではないと分かったからこそなおのこと、定価を下げたい、と思う気持ちが強くなりました。
そのため見積もりの内訳を克明に教えてもらい、その全てを見せてもらった上で(見積もり書を見ながら)ここはこのままで、ここは削る、などして余計な出費を抑えていくことでならば定価を下げることも可能なはずだ、と考えたわけです。
極端な言い方をすれば定価を下げるためなら、開発、編集、デザイン、広告の全てを僕が行い、印刷、流通を新風社にしてもらえばいい、とも考えています。
これは自分のできることは余さずしなければ気が済まない、ということや新風舎のことを信頼していない、ということでは決してなく、そうしてでも定価を安くして本を出したいと思うからこその切実なる要望です。
削った額を伝えた上で再び見積もりを出してもらいその上でサインをしたいですが、もしそれが期間的にできないようならば広告費、デザイン費、編集費などを削った場合と削らない場合の僕にかかる金額や定価なども書かれた見積書を幾案も次回打ち合わせの時までに作ってきて下さい。(本文もカラーとモノクロの両方ともをお願いします。)
何しろ「睨むんです」の出版期限は8月10日。それを過ぎたら全てが無効になるのならば僕にはもう時間がありません。
今回は言葉が少しきつくなってしまったかもしれません。でもその全てはいいものを作りより多くの人に安い値段で見てもらいたいという気持ちの現れです。察していただければ幸いです。
僕は自分のことを評価して下さった新風社から本を出したいです。心からそう思います。
それでは返信心待ちにしています!どうぞよろしくお願いします!!
※この九条上申書の返答は新風舎の要請で削除しました。
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